LOUIS JADOT / ルイ・ジャド ワイン通を自認する者であるならば、誰ひとり知らぬ者はいないブルゴーニュを代表する生産者のひとつ、ルイ・ジャド。その150種類のワインをすべて造り出すのが、天才として名高いジャック・ラルディエールだ。 「シャンボール・ミュジニーのようなAOCワインは普通の飲み物だと思ったらだめだ。ワイン自体が飲むものに対して主導権を握っているんだ!」。信じられないほどの早口かつ大声で、彼は語り続ける。 「プリティなワインを造ってもしょうがない。今美味しいというのと、ポテンシャルがあるというのは別だ。AOCワインの本質はポテンシャルだ。自然は常に素晴らしく、ハーモニーを自ら創造してくれる。その力をフルに伝えるためには、15年は熟成、成長し続けるワインを造る必要があるんだ」。 ジャドのワインのがっしりした構造は、確かに早く飲むには辛い時もある。全房発酵、非常に高い発酵温度、普通の2倍3倍の時間をかける1ヶ月以上のマセラシオン。口当たりの良いバランスを最初からあざとく狙うのではなく、もてるものすべてをぎりぎりまで抽出するかのような、積極的な姿勢。 「ワインにはそのヴィンテージとテロワールの記憶がすべてしまい込まれている。そしてワインの起源である紀元前3千年のバビロニアからの歴史刻み込まれている。それを引き出してやることが私の務めだ」。 ルイ・ジャドの数多くのラインナップの中でもひときわ光るアイテムが、ボンヌ・マールとミュジニーだろう。前者はジャドのパワフルさが畑のもつ性格と合致し、相乗効果をもたらしているという点で。後者はミュジニーの厳しさと格調高さと圧倒的な緻密さが見事に表現され、ジャドのワインというよりまぎれもなくミュジニーのワインという意味において。 特にミュジニーの凝縮度と洗練の両立はすごい。たぶんルイ・ジャドの赤ワイン中の最高傑作。パリのワインショップで、これがロマネ・コンティ、ペトリュース、マルゴー、シュヴァル・ブラン等と並んで特別のケースに陳列されているのを見たが、ようするにフランスではそういう位置づけなのだ。 「うちには多くの人が来てテイスティングするけど、ミュジニーは限られた人にだけ出す。だからこれは別の部屋において、人目に触れないところで熟成させている」。確かに900本という生産量では無理もない。訪問者がこのワインに殺到して、すべて樽から飲み尽くされてしまうだろう。ところが日本ではまったくと言っていいほど話題にのぼらず、長い間売れずに棚に放置されているのをよく見る。実に不思議である。 ワイナート 魅惑のブルゴーニュより抜粋 ■Domaine des Heritiers Louis Jadot ■Domaine Louis Jadot
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記載はないですが、中身は由緒ある自社畑「ドメーヌ・エリティエ・ルイ・ジャド」です。
今回このコルトン・シャルルマーニュ2001年はラベル、ボトルが通常のものとは異なります。通常ボトルよりもかなり重厚な瓶です。
≪ラベル、瓶の形状が異なる理由≫
以前に『グラン・ヴァン(赤・白)詰め合わせ』という限定シリーズ用に、特別なアンティーク瓶に詰められたもので、ラベルも特別なもの(1980年以前にメゾンで使用されていたもの)が貼られております。
昔のラベルが貼られたこのワインは大変稀少であり、コレクターズアイテムとなる価値もございます。
なお、このコルトン・シャルルマーニュ2001年に使用されているボトルは、『ブルゴンド』と呼ばれる、昔ながらのブルゴーニュ瓶を復元したもので、大手メーカー「サンゴーバン(Saint Goban)社」が製造販売していたものです。この『ブルゴンド』タイプのボトルには、特徴としてガラスの中に気泡が見られますが、他のボトルと同等の強度があり、気泡が原因となって破損につながる可能性は低いと考えております。